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2010年、出版社がJALになるという話(たぶんその1)

ここ数年、出版社の売り上げはルーデル閣下のスツーカの如く急降下をし続けております。

で、平均販売部数が損益分岐点を切っちゃっているところも珍しくなくなってる。
普通に本作ってると赤字になるんで、出版社としてはいろいろ対策するわけです。

まず最初にやるのは、著者やDTP業者へのギャラの切り下げ。費用としては印刷・製本代の方が高いことが多いんですが、多くの出版社は印刷所に金玉握られていたり、そもそもが印刷会社の子会社だったりするので、こっちはカットできません。

で、どういう感じにカットするかというと、印税支払いに「最低保証部数」ってのを設定する。

印税ってのは、著作権使用料なんで本がどれだけ売れたかは関係なく、印刷した部数に相当する額だけきっちり払わなきゃいかん性質のものです。本来的に言うと。

しかし、4000部刷ったにも関わらず「最低保証部数は2000部。残りは売れたら払う」って著者に宣言し、本来の印税の半額以下しか払わない。

ある版元の実例なんですが、上記のように設定して最初に2000部分20万そこそこのお金を振り込んできました。その後「あの本増刷するんで手直ししてください」と言われ、作業したわけです。

増刷したとなると、初版でもらい損なった残り2000部分の印税が来ると思いますよね。しかしこれが来ないんですね。なぜかというと、最低保証部数以降の印税は、実売部数に応じて払う、って契約書に書いてくるから。印刷した数でも、在庫+書店の店頭に並んでいる冊数でもありません。あくまでお客さんが買っていった分しかくれない。

版元は取次から、書店の店頭に並んでいる分を含めたお金を貰っているんですけどね。

それはともかく、こうすることによって版元は何とか出て行くお金を最小限にして、会社潰れないように画策してるんですけど、このやり方には一つ致命的な問題があります。

それは何かというと、著者への支払いをケチり過ぎると、文筆業だけで生計を立てられる人がいなくなってしまい、出版する本の質が決定的に低下してしまうってことです。

要は紙に刷った本なのに、ネットの掲示板に書かれていることと同程度の情報しか盛り込まれないようになるってことです。

各種コンテンツの質を一定以上に保つためには、その仕事だけで生活することのできるプロの作り手ってのを一定数確保しなきゃならんのですが、現在それが非常に怪しくなってきてます。

…とまあ、予想通りだいぶ長くなったので、ここらで切って次に続けます。しかし何で出版社がJAL化するかってことについては何も言及してないな。

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